ジェネリック医薬品メーカーはなぜ不祥事を起こすのか その1

不祥事を起こすメーカーと起こさないメーカー

 結論から言うと、会社の規模に対して扱う品目数が多すぎるメーカーは不祥事を起こしやすいです。

 例えば、2021年3月に業務停止命令を受けたことで有名な日医工は1,468品目の製品群を持っており、これは業界で断トツの数字です。

日医工、全1468品目の供給状況を公開  日薬連基準で整理、限定出荷は318品目 | 日刊薬業 – 医薬品産業の総合情報サイト (jiho.jp)

 また、2009年に同じく品質問題による業務停止命令を受けた大洋薬品工業(現 武田テバファーマ)も558種類の自社製品を抱えておりました。他社からの受託製造品を合わせると960品目にまで登り、これは岐阜県高山市という田舎町の工場にしては異常に大きい数字です。

武田テバファーマ – Wikipedia

 国内最大手の沢井製薬が800品目ですから、上記の数字がいかに異常かが分かると思います。  

 もちろん、多くの品目を製造するにはそれに見合った設備や人員、品質管理システムや生産計画能力が必要ですが、その全てがこれらの会社には不足していました。それによってあらゆる部分にひずみが生じ、その積み重ねが大きな品質問題に発展したのです。

 不正と聞くと、社員がお金儲けのために悪意を持って患者様を騙しているとイメージする人も多いと思います。しかし、私が実際に製薬業界で働いている中ではそのような悪意を持った人には会ったことがありません。患者様のために役に立ちたいと思って製薬業界に入った人は多いです。そんな人達が不正をするに至った原因はやはり過密な生産スケジュールと欠品を絶対に許さない社風です。

 次回は過剰な品目数がなぜ不正を生むのか説明しようと思います。

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